東京藝術大学は9月5日、東京藝術大学国際藝術リソースセンター(IRCA:International Resource Center of the Arts)竣工?附属図書館リニューアルオープン記念式典を開催しました。
式典は、元文部科学大臣政務官上野通子参議院議員、前東京藝術大学長で上野「文化の杜」新構想推進会議のメンバーでもある宮田亮平文化庁長官、文部科学省大臣官房文教施設企画部平井明成部長、遠山敦子元文部科学大臣(本学経営協議会委員)などの来賓を迎え、岡本美津子副学長(大学院映像研究科アニメーション専攻教授)の司会で、ファンファーレから華やかに開式しました。
澤和樹学長は式辞(*1)のなかで、念願だった図書館改築?耐震改修が措置され、実現できたことへの謝辞と、国際藝術リソースセンターには附属図書館のみならず、大学美術館、大学院美術研究科の一部が入居し、その名称に相応しい、東京藝大が持つ、過去、現在、未来の藝術資源の保存や活用、そして世界に向けての発信を担うべく、一層励む所存であると述べました。
松下計附属図書館長の概要説明では、新設された「ラーニングコモンズ」は、ミニコンサートや壁も利用したミニ展示、ワークショップなどの一時的なイベントにも対応できる、藝大ならではのスペースであること、また、図書館の基本性能も補強され、A棟?B棟合わせて収容能力が従来の1.6倍に増えたこと、学生からの要望が多かった開架率は、19%(7万冊)から50%(18万冊)へとアップしたことなどを説明しました。
続いて、上野議員、平井部長、宮田長官から祝辞を賜り、宮田長官からは、「50年藝大にいて心残りだったのは、劣悪な環境で利用者の入れない所に本が置いてある図書館を改善したいと思っていたことであり、リソースセンターの開所を大変嬉しく思います。また、名称をIRCA(イルカ)と付けてくれてありがとう」とのお言葉をいただきました。
また、テープカットに代わるミニイベントとして、演奏藝術センターの発案?制作による「開架の儀」が行われました。学長が中央に設置された本を開いた瞬間、紙吹雪が舞い、来賓の方々が譜面台上の本を開くと飛び出す絵本的なオブジェが表れ、オープニングを祝いました。
その後の図書館ツアー「歓喜の杜」(*2)では、演奏藝術センターの企画?演出により、ルート上での学生の演奏や、展示(壁や窓、階段などにマッピングした「 ベートーヴェン交響曲第九番」に関連する言葉)を眺めながら進み、ツアーの最後には、サプライズとして、学生オーケストラによるフラッシュモブ風の「第九」が披露され、新たな歴史の芽生えを祝い、式典は幕を閉じました。
日時:平成30年9月5日(水)16:00~16:45
場所:東京藝術大学国際藝術リソースセンター(IRCA)B棟1階 ラーニングコモンズ(附属図書館内)
式次第
1.開式
2.学長式辞
3.概要説明
4.来賓祝辞
5.開架の儀
6.閉式
図書館ツアー「歓喜の杜」 16:45~17:25
旧奏楽堂側の旧門を改築後初めて開放
学長式辞。左は司会の岡本副学長 | 概要説明を行う松下附属図書館長 |
上野議員 |
平井部長 |
宮田長官 |
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ルート上には「第九」に関する言葉が |
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書架の間で演奏する学生と宮田長官 |
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小学館との共同によりプレオープンした ショップ「藝大アートプラザ」 |
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「藝大アートプラザ」内にて。左から 宮田長官、遠山委員、澤学長、上野議員 |
学生オーケストラによる「第九」の演奏
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閉会挨拶をする安良岡章夫副学長 |